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既存のコンクリート造りの住宅でも外断熱工事は可能ですか?

既存の建物でも外断熱工事は勿論可能です。外断熱は建物の外側を断熱材で覆い、外部からの熱伝達を断つ断熱工法ですから次のような場合には注意が要求されます。

  1. 建物に庇やバルコニー等の外部突起がある
  2. テラスや犬走り等コンクリート製の 土間が建物に接している
  3. サッシやドア及びそれらに組込まれているガラスが非断熱である。

1の場合これら外部突起からの熱伝達を防ぐ必要があります。
外部突起を 断熱材で覆い仕上げれば良いのですが、施工面積の多さや工法上の難しさを伴い、費用対効果の点でも効率的ではありません。
このような外部突起は撤去して熱が伝達しないように再構築することが好ましいのですが、室内結露を防ぐことに限定すれば外部突起が接する室内面を断熱することでも対応出来ます。この場合、困難なのは建物外周部の土に埋もれた部分の断熱です。外部土間を一部解体してでも土中建物外周 部の断熱はお勧めします。
土には断熱性能があり地表から80センチ程度の深さを超え れば断熱の必要はありません。したがって土中建物外周部の断熱を行えば、土に接している一階床下の断熱は不要です。

3は結露防止のためにも断熱サッシや断熱ドアへの取り替えが必要です。その場合、コンクリートに固定されている枠は残し、その内側に断熱サッシを組み込めます。

『月刊ぷらざ2002年11月号掲載』回答:唐澤勉(JIA会員)

6 月 13, 2005 カテゴリー: 工法 |

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